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拡大版コーポレート・ガバナンス研究会
平成27年度第4回 拡大版コーポレートガバナンス研究会
『当社の事業戦略とコーポレートガバナンスについて』
開催日:
平成27年12月3日(水)
ゲストスピーカー:
渡邊 国夫様 野村アセットマネジメント株式会社 CEO兼執行役社長
研究会メンバー:
池尾 和人(慶應義塾大学経済学部 教授) 座長
柳川 範之(東京大学大学院経済研究科・経済学部 教授)
鹿毛 雄二(ブラックストーン・グループ・ジャパン株式会社 特別顧問)
松尾 直彦(西村あさひ法律事務所 弁護士)
岩間 陽一郎(一般社団法人 日本投資顧問業協会 会長)
オブザーバー:
山田 俊浩(明治安田アセットマネジメント株式会社 コンプライアンス・オフィサー 兼コンプライアンス・リスク管理部長)
平成27年度の拡大版コーポレートガバナンス研究会は「競争力の強い資産運用会社を目指す経営戦略」をテーマとし、第4回の研究会には、野村アセットマネジメント株式会社CEO兼執行役社長兼の渡邊国夫様にゲスト・スピーカーとしておいで頂き、同社の紹介、運用体制と事業戦略、ガバナンス体制と責任投資などについてご説明頂きました。その後、参加メンバーによる自由討論が行われました。渡邊様のお話の概要は、以下の通りです。
■ 運用体制でございます。従来は、1人のCIOが会社の全運用を統括する形態でしたが、ここまでいろいろな戦略を手がけることになりますと、全てを意思決定することは現実的には難しいこともあり、現在は、分野別、アセットクラス別のCIOを設置しておりまして、現在9人、そのCIOをフォローするCo-CIO、あるいはSIO(シニア・インベストメント・オフィサー)といった人たちがフォローする格好になっております。これによりまして、より現場に近い場所でハンズオンのパフォーマンスの把握、運用プロセスの課題改善ができるようになってきていると認識しております。
■ 投資させていただいている会社のガバナンスを評価する機関投資家といたしましては、まずは自分の襟を正すべしということで、自社の体制強化を最低限必要なことと考えております。親会社であります野村ホールディングスは指名委員会等設置会社でございまして、アセット・マネジメント部門のヘッドである私自身は、親会社の取締役会等への業務報告を通じまして、ガバナンス状況を監督される立場に既にございますが、さらにアセット・マネジメント部門の中核であります野村アセットマネジメントも指名委員会等設置会社でございます。取締役会から業務を監督される、要は、経営としては二重の監視機能が現状存在をしている形になっております。野村ホールディングスは7名独立社外取締役の方がいらっしゃって、既に過半を占めているガバナンスの体制ではございますが、それに加えまして、野村アセットマネジメントとしても、独立社外取締役の方に来ていただく体制にしたほうがベターだろうということで、今年から、元DIAM
AM社長の長濱さんと弁護士の木村先生に、当社の監査委員ということで入っていただいております。当然のことながら議決権行使の状況等にも関与していただいている体制をつくっておりまして、加えまして、海外子会社のイギリス、ドイツ、ニューヨーク、マレーシアといったところでも、各社外取締役の方に入っていただいたといったことで、経営の牽制機能を強化している状況になっております。
活発な意見交換により、「資産運用会社の経営戦略等」に関わる議論について理解、認識を深められる興味深い内容になっております。是非ご一読ください。