一般社団法人 日本投資顧問業協会

  • 苦情・ご相談
  • 会員専用ページ
 

コーポレート・ガバナンス研究会

拡大版コーポレート・ガバナンス研究会

平成28年度第2回 拡大版コーポレートガバナンス研究会
『GPIFが抱える問題意識と運用会社に対する期待』


開催日:

平成28年6月23日(木)

ゲストスピーカー:

水野 弘道 様 年金積立金管理運用独立行政法人 理事・CIO

研究会メンバー:

池尾 和人 慶應義塾大学経済学部 教授、 座長
鹿毛 雄二 ブラックストーン・グループ・ジャパン(株) 特別顧問
松尾 直彦 西村あさひ法律事務所 弁護士
岩間 陽一郎 一般社団法人 日本投資顧問業協会 会長

研究会専門メンバー:

柴田 拓美 日興アセットマネジメント(株) 代表取締役社長兼CEO
西 惠正 DIAMアセットマネジメント(株) 代表取締役社長
渡邊 国夫 野村アセットマネジメント(株) CEO兼執行役社長
大場 昭義 東京海上アセットマネジメント(株) 代表取締役社長
山内 英貴 (株)GCIアセット・マネジメント 代表取締役CEO

オブザーバー:

松下 隆史 三井住友アセットマネジメント(株) 顧問
石川 博 セコム企業年金基金 副理事長
八木 博一 セコム企業年金基金 常務理事
山田 俊浩 明治安田アセットマネジメント(株) コンプライアンス・オフィサー 兼コンプライアンス・リスク管理部長
長尾 和彦 一般社団法人 日本投資顧問業協会 副会長専務理事


平成28年度の拡大版コーポレートガバナンス研究会は「アセットオーナーとして果たすべき役割とアセットオーナーから見たアセットマネジャーへの期待」をテーマとし、第2回の研究会には、年金積立金管理運用独立行政法人 理事・CIOの水野弘道様にゲスト・スピーカーとしておいで頂き、インベストメントチェーンにおけるGPIFが果たすべき役割、GPIFの問題意識と運用会社に対する期待、これからの課題などについてご説明頂きました。その後、参加メンバーによる自由討論が行われました。水野様のお話の概要は、以下の通りです。

■ GPIFの場合は、もちろんアクティブで預けているマネジャーの方々にはアルファを出してください、それもフィー控除後でということははっきり申し上げていますし、我々の運用チームには、選んだマネジャーが全体でフィー控除後でアルファが出なければ、我々は仕事をしていないのと一緒であるということを言っている一方で、結局のところ、GPIFの運用成績は市場のベータによって大半が決まる現実があるということです。我々はマネジャー セレクションでアルファの向上も当然やるわけですが、市場全体の収益性(ベータ)の向上を常に意識して活動していく必要があると考えています。

■ 我々の運用成績を持続的に高めていき、かつ年金財政の安定性に貢献するためには、何といってもベータの改善が必要であるという認識をもっています。そのためには、我々はパッシブの委託先がスチュワードシップ責任をしっかり果たしてもらうことが重要であるという考え方を取っています。これは色々な反論があることも重々承知していて、逆にアクティブの方々が長期的なビューを持って企業に対し取り組みを行っていただきたいのですが、思うような結果が出ない場合に、アクティブのマネジャーが短期的に売買をされること自体は、市場の効率性を高めることだと考えているので、アクティブのマネジャーに対してはアルファ獲得のために運用していただくのが全体最適としては良いのだろう。一方で、バイ・アンド・ホールドになるパッシブの運用者は運用パフォーマンスを上げる意味においては、スチュワードシップを果たしてもらうことが効果的ではないかという考えを持っており、パッシブの運用者に対し、スチュワードシップ責任をしっかり果たしてほしいと再三申し上げているところです。

■ 私共が昨年出しましたスチュワードシップ活動に関するレポートで、日本のスチュワードシップ活動において、一つ大きな問題点があるのではないかということを指摘させていただきました。それは運用会社自体のガバナンスの問題です。これは別にメガバンクや証券会社の子会社は駄目だということは全く言っていないのですが、少なくとも外形的に見て、親会社との利益相反が疑われるようなケースにおいて、それをどういう形で担保する仕組みを導入されているのか。あるいは、正に運用会社のガバナンスにおいて社外取締役や取締役の構成がどうなっているのか。今年度の総合評価ではこういう仕組みや体制などについて、それと議決権行使が具体的にどういうプロセスで行われたということを、具体的な例をもってディスカッションできるような体制をGPIF内部に今蓄積しようとしています。

活発な意見交換により、アセットオーナーとアセットマネジャーに関わる議論について理解、認識を深められる興味深い内容になっております。是非ご一読ください。

 

ページ上部ヘ戻る